フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

肖像写真の力〜12人の社長さん達の写真

経営者の肖像写真次第で、その企業に対するイメージが変わってくることを実感する広告がありました。
昨日(2010年1月12日)の朝日新聞朝刊にあった全面広告がそれです。


昨年から何度か目にしている
  ビジネス・ブレークスルー大学(BBT大学)
  学長:大前研一さん
の広告。
今回は、BBT大学応援企業の会長や社長12人のお写真が並んでいます。
真っ先に目を引いたのが、株式会社ファーストリテイリング柳井正代表取締役会長兼社長です。


それも
あれ?見たことある顔だなあ→
多分ユニクロの柳井社長だと思うけど・・・→
こんなに柔らかい顔の人物だったかな?→
でも、やっぱりユニクロの社長さんだ→
いつも新聞に載る写真の雰囲気と違うなあ→
ところで、これ何の広告?


というのが私の頭の中での展開でした。その位、柳井社長の写真が目を引くのです。一枚だけ「スポットライトが当たっている!?」と錯覚するほど。


12枚の中での差と、同じ人物へのこれまで持っていた印象との差に、何が違うのか考え始めました。
柳井社長の写真と他11人の社長さん達のそれと何が違うのか?
  ・ライティング
  ・背景色
  ・撮影角度
  ・背広の色
  ・表情
簡単に見てもこれら全てが、他の11枚と違って「明るい」のです。学長の大前研一さんの写真もかすむほど飛び抜けています。


【ライティング】
立体的です
他の方々は「会社案内のパンフレット」にある写真ですが、柳井社長のは「モデル人名鑑」のようにご自身が「商品」のようなアピール力が強力です。


【背景色】
背景に被写体である社長自身の影がうつっているものや、何の濃淡もない背景ばかりの中にあって、ユニクロの社長さんの場合、トーンがあります


【撮影角度】
柳井社長を除いて全員が、顔は正面に向け首から下は斜めを向いていて、被写体の真正面にカメラがあります。一人柳井社長は、斜め上から撮影されています


【背広の色】
新聞は白黒ですし、ライティングのせいもあるかもしれませんが、一人(柳井社長)以外濃色


【表情】
目が笑っている(笑おうとしている)写真:12人中11人
口角を上げていらっしゃいます(或いは、上げようとしている):全員
歯が見える:12人中3人
そして、柳井社長だけが「目で笑う」本気度が違うように見えます


「部下として働くなら」「信頼できそう」「お見合い写真」という目で12枚の写真を見るなら話は変わっててくるかもしれませんが、企業イメージをこれらの社長肖像写真でアピールするなら株式会社ファーストリテイリングが一番です。
 ・しなやかさ
 ・フットワークの軽さ 
 ・変化する力
を12社中最も持っていそうに見えます。
ファッションを扱う企業だから、こうした写真なのでなく、会社の姿勢そのものを表している(表そうという意図・意思がある)からこの写真なのかもしれません。その企業が
 ・どうありたいと考えているか
 ・どう見られたいと考えているか
が見えそうです。そうしたイメージを見た人に与えられる写真を撮れる人(スタジオ)を選んでいることからも伺えます。


それにしても、写真一枚でこんなに人に対する印象が変わるんですね。