フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

落語と羅宇屋と父と

父母と話していて面白いことに気づいた。直接彼らについてのことを訊くよりも、彼らが生きてきた時代の出来事や、祖父母について訊ねることで思い出話に立体感が出てくるのだ。しかも、これまで聞いたことのない話が出てくる。その時代を過ごしていても、同じ屋根の下に暮らしていても、関心がなかったこと、新聞やラジオで読んだり聞いたりしていないことについては「知らんなあ~」の一言で終わるのだけれど。(例えばビートルズの来日など)

 

先日、NHKラジオ第一ほっとひと息 落語を楽しむ」で聞いた落語、八代目林家正蔵さんの「紫檀楼古木」から「もしかして…?」と父に訊いてみた。「おじいちゃんってキセルで煙草吸ってた?」と。

 

落語「紫檀楼古木」について↓

https://www.jti.co.jp/tobacco/knowledge/society/rakugo2/02.html

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明治生まれの祖父ならキセルを使っていた時があったのではないか?と思い訊いたのだが「(当然)親父はずっとキセルやった」「紙巻たばこを吸うてるとこ見たことない」とのこと。

 

ここから、キセル掃除(ヤニ取り)は父の役目だったこと、キセルの真ん中部分「羅宇」は竹でできていること、ヤニをきれいに取り除くために「雁首」「羅宇」「吸い口」に分解して掃除していたこと…等の話が出てきた。

 

キセルで煙草を吸う祖父の様子を聞けるのかと思ったら、父自身の子どもの頃の話が出てきた。昔話をほとんどしない父、祖父母を絡めた話を訊くのは良い方法かもしれない。長く親子でいても、意外と父母のことを知らないのだから。