フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

『会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール』(福沢恵子・勝間和代/著、ディスカヴァー/刊)

会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール

会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール

この本を手にとった理由は、勝間和代さんが書かれた本ということで注目したことより、【はじめに】(勝間さん担当)と【おわりに】(福沢さん担当)に『ビジネス・ゲーム−あなただけに必勝法教えます』(ベティ・ハラガン著、福沢恵子・水野谷悦子訳/WAVE出版、1993年発行・現在絶版)のことが書かれているのを見たからです。
ビジネス・ゲーム―あなただけに必勝法教えます。

ビジネス・ゲーム―あなただけに必勝法教えます。

この1993年発行の本、邦題は『ビジネス・ゲーム』ですが、原題は”Games Mother Never Taught You”(お母さんが教えてくれなかったゲーム)です。私はこちらの題で覚えていました。

会社員時代この『ビジネス・ゲーム』を読んだ記憶があります。のんびり屋の私は、書かれた内容と自分を関連づけることが難しく、「ふ〜ん…そんな世界があるんだ〜…」と『別世界のお話』として読んでいました。


残念ながら『ビジネス・ゲーム』はもう手元にないので、この『会社でチャンスをつかむ人が…』との違いを印象だけしか書けません。『ビジネス…』に比べて『会社でチャンスを…』は、かなりドライな感じを受けました。
『ビジネス・ゲーム』はかなり年の離れた女性(定年退職前後の)から話を聞いているような感じがありました。それが『会社でチャンスを…』は5〜10歳上の会社の先輩からアドバイスされているような感覚です。これは、ベティ・ハラガンさんが50代半ばで”Games Mother Never Taught You”を書かれたのに対し、『会社でチャンスを…』の著者お二人がそれよりもお若いことと関係するのかもしれません。


この『会社でチャンスを…』は、わかりやすくケーススタディ形式で、大変くっきりはっきりきっぱり書かれています。
【15のリアル・ルール、教えます】とある通りです。

  ルール1:出世のために仕事をするべきではない。やりがいが重要である(←これって本当?)
  ルール2:まじめで有能であれば、周りから認められ、評価される(←これって本当?)
  ……
  ルール15:ルールはいかなるときも守らなくてはならない(←これって本当?)

各ルールについて、AとBの二つの考え方が記されています。読者にA・Bどちらに共感するかを訊ね、正解と解説、そして具体的は対処法が書かれています。


読み進めていく内に、過去の自分との違いに驚きました。「共感」する考え方と「リアル」な考え方をきちんと分けている私がいることにびっくり。(そのように行動するかどうかは別ですが)以前なら、目の前に展開しているリアルをよくわかっていなかったでしょう。つまり、この本でいう「不正解」ばかり選択していたと思います。それが今や「この気持ちは分かるけど、現実はこうよね」なのですから。

古いタイプの私にはドライ&クールと感じてしまう書き方ですが、内容は、働いている働いていないに関わらず女性の役に立つものだと思います。


最後に、『会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール』の中で気に入っているのは
21〜31頁の世代別「主な出来事&ひとこと言わせてもらえば…」表です。
20代前半のポストデフレ世代から40代後半のプレ均等法世代までの、20代〜40代を前半・後半に分けて表にしてあります。女性向け雑誌は、なるほどこの年代別に実に細かく作られています。(男性向け雑誌はどうなのでしょう?ここまで細かいかなあ?)