フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

犯人さがし〜身体の可能性を邪魔しているのはだれ?

先日(4月29日)に受けたクリス・ランバートさん(Chris Lambert)のFIレッスンと、2008年1月のロビー・オフィアーさん(Robbie Ofir)のレッスンに共通して一番強く感じたこと。

“からだ”は 私が思うよりずっと賢い!

からだにしたら「何をいまさら…」「不遜だなあ」「まだ、わかってないだろう」と言いたいところでしょう。


ロビーさんのレッスン中は、海底に眠る遺跡を見つけたように、
身体の叡智”を感じました。「こんな深いところに、こんなすごいものがあるんだ」とその存在に驚いて、「これはちょっとかなわないかも」と私の脳は少しかしこまっていました。


それが、今回のクリスさんのレッスンでは、“身体の叡智”が表に現れたような変化があります。“叡智”の存在をちょっぴり知った(知っていたつもり)だけの脳に、もっと強力に「思い知らせた」ような感じです。

ロビーさんのレッスンでは、私の脳は身体に畏敬の念を抱いて少しの間かしこまっていただけでしたが、クリスさんのレッスンで今度は「犯人さがし」です。身体の叡智を邪魔しているのは一体何(誰)なのか? 頭の中は大騒ぎです。

左手をつかう

これまで、利き手でない左手を使って、
  ・掃除機を操作する
  ・くしで髪をとく
  ・歯磨きする
  ・お茶碗を洗う
  ・物を取る
といった簡単な動作をしようと何度か試していましたが、イライラするばかりで上手くいきません。


それが、クリスさんのレッスン翌朝、何でも左手でしています。
  ・ドアのノブに手をかけるのも、
  ・髪をとくのも、
  ・やかんに水を入れ火にかけるのも、
  ・新聞を広げるのも…
みな左手でしています。
そのことに気がつかないまま、しばらく動き続けていたくらい自然でした。


これまでずっと利き手だったかのように、当り前の顔をして動いている左手に、気づいた脳がびっくりします。そして一言「(右手に向かって)アンタ何してるの!?動かなあかんやん!」。

子ども脳と大人脳

あの日の朝は、
  A)右手
  B)左手
  C)いつもの私の脳=大人脳
  D)子どもっぽい私の脳=子ども脳
の4人で会話していたような感じです。といっても右手は「眠っている」し、左手は何も迷いもなく黙々と動いているので、口をきいていたのは
大人脳子ども脳の二人です。


子ども脳は好奇心いっぱいで、「左手で文字を書いてみたら?」「お箸を使ってみたら?」「爪を切ってみたら?」と次から次へと提案してきます。
その一方で、大人脳は「練習もしていないのに、イライラ感もなく左手がスムーズに動くのはなぜ?」「これだけ動ける左手の邪魔をしていたのは誰?」とつぶやいています。

そして気づいたこと

脳の身体に対するとらえかたなんて、
まったくあてにならない!


これまでのFIレッスンを受けて感じていた、
・動きがなめらかになった
・視界が広がった
・背が伸びた
・呼吸がしやすい
・体軸がはっきりした
・痛みが気にならなくなった
・etc…
とは違う種類と質の身体の変化に、大人脳は「まいりました」と降参しています。