フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

縦軸方向で自分を観る〜過去の自分と比べた時の変化

子どもの頃、目立ちたがり屋さんだったらしい私は、保育園の発表会でも運動会でもなんだか一生懸命に踊ったりしている姿が写真に残っています。
更に「私を見て〜♪」と意識して行動するようになったのは、小学校に上がってから。
本人が一生懸命取り組む割には、勉強も作文も図画工作・音楽・体育も上手くありません。秀でているところがないと、担任の先生や大人の目にとまりません。「その他大勢の一人」です。


この「(本人は)一生懸命やっている」と「褒められるほどのことは何もない」のギャップに、いつも「???」となっていました。「本人は一生懸命にやっている(つもり)」ことに何も評価がなかったのですから、どこか的外れだったのでしょう。
もっとも、本人の中では「一生懸命やってるけれど、実は(コツや要領、本質などを)よく分っていない」ということをなんとなく感じてはいたのですが。


一生懸命取り組む割に、その結果が伴わない(成績が上がる・ある動きができるようになる・褒められる・認められるetc)ことに、「・・・」「???」だったのですが、ある時「この手があったんだ!」と気づき、自分の内側で落ち着きを得ます。


小学校4年生の時に出場した京都市主催の「お話コンクール」がそれです。
自分で書いた作文を暗記して、舞台の上で発表します。400字詰め原稿用紙5枚分です。
同じクラスの子と二人で出場して、私は「がんばりました賞」をもらい、クラスメイトは優勝しました。
この時も、やっぱりいつものように頑張って一生懸命に自分が書いた文章を覚え、気持ちも込め発表したので、入賞(6位以上)するかな?と思っていたのです。ところが、結果発表の一番最初に呼ばれたのが私の名前だったので、がっかり。


それが、コンクールの翌日、コンクール出場の感想をクラス皆の前で言った時に自分自身に驚きます。これまでなら、教壇に立って皆の前で何かを言う時には必ず心臓がドキドキしていたのですが、この時私の心臓はいつも通りです。
お話コンクール(日曜日開催)に出て、24時間経たない翌朝別人のようになっている私を発見します。
いつも他人と比較して「・・・」「???」となっていた私が、昨日の自分と今日の自分を比べて「!?」となったのです。自分自身が変わることの面白さに気付いた最初の経験です。


体重が増えた、身長が伸びた…などの外見や肉体的なことでない「変化」。練習を重ねた結果でなく、ある経験を通して「変わってしまう」ことがあることを、フェルデンクライスを学びながら、今も時々思い出しています。