檻の中に入ってその上から暗幕をかける
見聞きする情報から取り出す意味を徐々に絞り込んでいくことを
「意味の拘束」と言います。
そのために、人間が頭の中で作る壁のようなもの。
これを専門家は、「意味の壁:セマンティック・ボーダー
(semantic border)」と呼んでいます。
人間の身の回りには無数の情報が飛び回っています。
その中から必要な情報を先ず選び取り、
そこから意味を読み取ることをしなければ、
私たちの生活は大混乱に陥ってしまうことになるでしょう。…
危機に陥らずその都度的確な選択をするために
絶対不可欠なもの、それがsemantic borderなのです。
しかし、だから同時にこのsemantic borderは罠なのです。
なぜなら、しばしば私達は
semantic borderが伸縮自在であることを忘れ
状況や情報が変わっているにもかかわらず、
同じ判断をし続けてしまうことがあるからです。…
(NHKラジオ第1・ラジオあさいちばん「水曜ビジネスコラム“私の仕事術”」)
(2010年3月31日放送、「掛け合わせる」原田武夫さん)
(★★原田武夫さんのサイト→http://www.haradatakeo.com/)
先日のフェルデンクライス・レッスンでの私の態度はまさにこれです。
状況や情報が変わっているにもかかわらず、
同じ判断をし続けてしまう
その結果がすぐに出る(今回は右半身が縮んだ感覚)と
「???」となって少し自分の行動を見直すことが可能かもしれません。
でも、原因と結果に時間的な距離があったら、
なにがどうなのかよく分らず行動は改まらずそのままでしょう。
semantic borderが伸縮自在
これはおもしろいです。
な〜んだ、
檻に掛けた暗幕を自分でとって、檻から出たらいいのね
です。
清水博さんの本
この番組放送の中で原田さんがご紹介されていた本がこちら
- 作者: 清水博
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 61回
- この商品を含むブログ (23件) を見る