フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

『自分を生かす古武術の心得』(2/3)

多田さんの最新作を読んで、私の身体が実感、共感、反応した理由

  1. 言語的な説明に優れている
  2. 私の身体が本の中で説明される動きを知っている
  3. 著者と同性である

2.私の身体が動きを知っている

・「中心軸を感じて」
・「魚の群れがその向きを一斉に変えるように」
・「身体を割って使う」
・「足の裏から息を吸うつもりで」
・「相手に支えてもらう」
……
以前これらの言葉を本で読んでも「軸?」「割る??」「足の裏で呼吸???」と疑問符が必ずついた。何冊読んでも「?」がついたままなので、同じ言葉・似た言葉に本中で遭遇すると、避けて、「(その一文・一語は)存在しない」ことにして私の脳は読み進めていた。(だから、ますます分からない)
ところが、FPTP京都を受講し、フェルデンクライス・メソッドを本格的に学び始め1年経つと変わってきた。
何が変わったのか?
これまでのように読み飛ばしてきた一文・一句・一語を「もしかすると、こういう意味なのかな?」と考える(想像する)ようになったのだ。
なぜ考えられるようになったのか?
FPTP京都で、講義を受け、レッスンを受け、自主勉強会に参加し、毎晩「布団の中でATM」をし続け…ていることで、自分の身体とその動きを感じられるようになってきたからだと思う。


フェルデンクライスは、武術でも整体でもマッサージでもない。2種類のレッスン(ATMFI)共に、自分の身体の動きや感覚に注意を向け続ける。
私なりに注意を向け続けた結果、以前なら意識することがなかった(できなかった)、身体の存在・動きの伝わりを感じ始めている。
今は少しずつ感じられるようになったが、以前は触ることなく・見ることなく、自分の足裏や足趾を感じることができなかった。そんな私に「足の裏から息を吸える」はずがない。そして、実在する自分の足の裏をきちんと感じられない人間が、仮想存在の「身体の軸」を感じることも、「割る」動きも理解できるわけがないのである。
身体を動きを内側から感じることで、こういう変化がやってくるとは想像していなかったが、この変化は非常におもしろい!!(―つづく―)