フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

『急に売れ始めるにはワケがある−ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則−』(マルコム・グラッドウェル/著、高橋啓/訳、ソフトバンク・クリエイティブ/発行)

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

sekoさんのブログにも紹介があった「話題の」本です。(私がブックマークしている複数のブログや新聞書評で取り上げられているので「話題の本」です)
  sekoさんのブログ『LIGHTS ON?』の記事(2008.07.23)→こちら


この本から、フェルデンクライスメソッドのティッピング・ポイント(The Tipping Point:あるアイデアや流行もしくは社会的行動が。敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間のこと)をつくりだす手がかりを得られないかな?と大胆にも思い、手にとったのです。

この本のおもしろさは、ノウハウやハウツーに重点を置いているのではなく、社会的行動のメカニズムに迫って書かれていることです。特に興味深く読んだのは、心理学的な実験・調査結果について書かれた頁です。

  • ロナルド・レーガンウォルター・モンデールとの間の大統領選挙戦(1984年)での実験
  • ヒット曲を聞きながら頭を動かした後、ある論説に対する意見をみる実験
  • 「感情コミュニケーション・テスト」による測定結果
  • ハワード・レヴァンタールの「恐怖の実験」
  • 「セサミ・ストリート」におけるテレビ研究
  • 模擬監獄の実験(←題名は思い出せませんが、確か映画にもなりました)
  • etc…

これらの結果は本当に面白いです。その意外性に、読みながら「え〜!?」「どういうこと!?」「あれ〜!?」を連発。(←これらの台詞は、ATMレッスンでよく口にしていますねえ)人間の行動を左右する要素とは、一体何なのか?人は何に影響されるのか?を考えせられる内容です。

そして、フェルデンクライスの2種類のレッスン(ATMとFI)の効果やレッスンの進め方を考える上でも参考になります。身体は不可解なところだらけだけれど、モーシェ・フェルデンクライス(Moshe・Feldenkrais)のように、よく考えた上で自分の直感を試し、観察し、また考え…をし続けていくことが一番の近道なのかもしれません。