あやつり人形の糸は絡まりやすい
フェルデンクライスメソッドのATMレッスンをすると、私の脳からたくさんの目に見えない糸が出ていることを感じます。ちょうど、自分の身体という『あやつり人形』を動かしているような感じです。
●人形をあやつる私=脳
●人形の糸=神経
●人形の手足=筋肉
この『あやつり人形』には恐ろしい数の糸がついています。
糸の一本一本がバラバラであればいいのですが、たいていあちらこちらで絡まっています。絡まっている上、私のあやつり方が相当怪しい。
人形の手を挙げたいのに、手につながる糸と脚につながる糸をまとめて引っ張ったり、引っ張るべき時に糸を弛ませたり…
ATMレッスンを受けると、こうしたことをよく感じることができます。人形の動きが滑らかでない、きちんと動かないのは、あやつる私が下手だったり、持ち主の私が手入れをきちんとしていないからかもしれません。
ATMはAwareness Through Movement(動きを通した気づき)の略ですが、動くことで自分の中の「糸」に気づき、そこから『(動きの)分化』が始まるのだと思います。