フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

夫婦すれ違いの最大の理由 −NHKスペシャル『シリーズ 女と男』

昨晩放映されたNHKスペシャル『シリーズ 女と男』第1回『惹かれあう二人 すれ違う二人』(2009年1月11日夜9時〜9時50分)を見ました。
NHKスペシャル『シリーズ 女と男』サイトこちら


その中で興味深かったのが、『夫婦がすれ違う原因』を35年にわたって研究しているジョン・ゴッドマン博士の分析です。博士はこれまで3000組の夫婦を分析した結果。夫婦がすれ違う最大の理由は『会話のパターン』にあると考えています。

15分の会話を分析するだけで
その夫婦が4年以内に離婚するか
85%の確率で予測できるようになりました
(NHKスペシャル『シリーズ 女と男』の第1回『惹かれあう二人 すれ違う二人』から ジョン・ゴッドマン博士の言葉)

そして番組では博士の実際の研究の様子を映します。
研究に協力する夫婦に

  • 日ごろ感じている不満を2人だけで15分間話し合ってもらう
  • 指に心拍数を測る装置をつけ
  • 話し合いの様子をビデオ撮影する

というもので、放送では

  • :コンピューターメーカー勤務、50歳
  • :弁護士、48歳
  • 結婚4年目に子どもが生まれてから、「すれ違い」を感じるようになった

この夫婦は「クレジットカードの使い方について」話し合うことに決め、話し合いが始まります。
話し合いが始まったとたん、雲行きが怪しくなります。この会話の出だしで、博士は「二人の会話がこのあと、口げんかにエスカレートしていく」と予想しました。


その出だしの会話とは

: 今月のカードの支払いはどうなっている?
: それどういう意味よ
: これまで何度もあったけど、君あての高額の請求を、僕があわてて支払ったよね?ああいうびっくりはもうごめんだ。
(NHKスペシャル『シリーズ 女と男』の第1回『惹かれあう二人 すれ違う二人』から)

文字で読むより、音声だけを聞く、映像だけを見る方が『口げんかにエスカレートしていく』と予想しやすいかもしれません。

博士はこの会話が口げんかに発展する理由に
夫は【月末に大きな支払いが来るのではないかという】「自分の不安」を
批判」の形で妻に告げている
と分析し、すれ違っていく会話のパターンとして
批判→防御→見下し
があり、これが繰り返されると夫婦は互いを避けるようになり、やがて離婚に至る典型的なパターンだと考えています。


この批判→防御→見下しが原因の人間関係の破綻は、何も夫婦間だけに当てはまるのではなく、全ての人間関係に共通だと私は思います。


フェルデンクライスメソッドの講習で、ATM指導、FIレッスンでのインタビューの重要ポイントに
批判をしない
と何度も聞いたことを思い出しました。

  • フェルデンクライス・プラクティショナーとATMレッスン参加者
  • フェルデンクライス・プラクティショナーとクライアント

との関係に当てはまることです。