フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

内海英華さんの女道楽 − 桂文珍さん落語独演会にて

昨晩は桂文珍さんの落語独演会「笑う門には福来る」京都会館第一ホール、18:30〜21:00)を聞きに行って来ました。

【演目】
桂楽珍さん「子ほめ」
桂文珍さん「老婆の休日」文珍さんの創作落語
内海英華さん
桂文珍さん「三枚起請
・中入り
桂文珍さん「ヘイ・マスター」(英語版「時そば」)

そこで気になったのが内海英華さんです。
舞台にいらっしゃったのは15分程度だったのですが、大変印象に残りました。文珍さんの創作落語「老婆の休日」で会場内が大いに盛り上がった後に、内海さんが舞台に登場されます。前座よりはるかに難しいと思いました。でも、あの15分があることで観客の私達は「新鮮化」されます。

文珍さんの「老婆の休日」

前座の桂楽珍さんの落語が終わって、桂文珍さんが登場。マクラが始まってすぐに笑いが起こります。周りの方々の「笑い反応」の素早さに驚きました。会場のホールが一瞬ふくらむように、何度も「どっ!!」と笑いが起こります。


隣の席に座る母も大笑いしています。ところが、私は笑えません。
文珍さんの創作落語「老婆の休日」に頭では笑えるのですが、腹から(身体)から笑えない自分がいます。笑うためには対象から距離をおく必要があるのだと思うのですが、「老婆の休日」にもその前のマクラにも私は「落語の世界」へ飛び込めませんでした。「老婆の休日」はその題の通り、お年寄りのネタにしています。そこに「弱者」への理解と温かいまなざしがきちんとあります。ところが、現実(仕事etc)に内面がとらわれていた私はクスリと笑う程度。少し落ち込みます。

女道楽 内海英華さん

「老婆の休日」が終わり、次に舞台で出てこられた内海英華さんの三味線を聞き始めて、私の肩先がふっと下がり呼吸が変わりました。それまで浅い呼吸をして文珍さんの落語を聞いていたのです。(そんな身体では笑えません)
身体が少しゆるんで聞くことができたからか彼女の舞台を楽しむことができました。


三味線を手にして舞台に登場された内海さんを見て、興味津々です。
以下、内海さんの舞台の間に思っていたこと。

・この人、一体何をする人だろう?
・ずい分右肩が上に挙がっているけど、首痛くないのかな?
・「女道楽」ってゆうたはるけど何のこと?
・「都々逸」ってなに?
・右に重心がかかってるのは三味線を弾かはるからかな?
・「都々逸」っておもしろいな。
・内海さん一回り体が小さくなってきはった。
・緊張が解けてきはったみたい。
・声が出てくる位置も、重心も降りてきた。
・「都々逸」ってシャレてるかも。
・舞台を下がらはる時は、(登場した時とは)別人やなあ。
・男っぽい感じに変わらはった〜。

楽しむために行きましょう

・落語を一度ライブで聞いてみたい
・コミュニケーションやATM指導に役立つかも?
でチケットを取った文珍さんの独演会ですが、「役に立つ」を目的でああした場に行ってはいけません。笑うため、楽しむために行かないと「」はやって来ません。