その年齢には見えません:ルーシーさんと菊池和子さん
以前、雑誌「いきいき」の新聞広告に載っていた菊池和子さんを見た時「50代後半から60歳前後の方かな?」を思いました。その後、広告中の見出しをみてびっくり!確かお年が「71歳」(72歳だったかな?)と書いてあったと記憶しています。(2007年のことです)
「きくち体操」と書かれた大きな見出しといっしょに、レオタードを着て、姿勢よくスッと立たれている菊池和子さんのお写真。実年齢はとても想像できません。
その年齢と立ち姿から、すぐに思い出したのが、ルーシー・アローンさん(Ruthy Alon)です。私がお会いした時(2005年11月)
「いくつに見える?73歳よ。」
とにこやかにおっしゃっていたルーシーさんの姿に重なりました。ルーシーさんも、見た目は60歳前後です。今も現役ダンサーなのでは?と思うくらい、大変しなやかな動きをされていました。
ルーシー・アローンさんのこと
ルーシーさんは、フェルデンクライスメソッドをベースに”Bones for Life”を創られた方です。その特別ワークショップ(2005年11月)に参加した時、彼女の実年齢を知り、その姿勢やしなやかな動きを見て、
フェルデンクライスのレッスンを続けていたら
歳をとっても、姿勢がくずれないで
あんな風にかっこよく動けるの!?
と思ったほどです。
見た目判断
年齢を重ねると、姿勢が崩れ、動きがぎこちなくなり、歳相応の独特のシルエットになっていきます。人の年齢を判断する「見た目材料」は
1.皮膚(特に顔)のつや・しみ・しわ・たるみ
2.髪のつや・色
3.歯
4.スタイル(肉づき)
5.姿勢
6.動きのしなやかさ
7.表情
だと思います。上の1〜4は、“お手入れ”次第で隠せたりごまかせたりできます(多分)。ところが、5の姿勢となると難しくなり、さらに6・7の「動き」「表情」となると、もうどうにも誤魔化せなくなります。“静的”な姿勢(座ったまま、立ったまま)なら、まだ何とかなるかもしれません。でも動きはじめると「肉体年齢」通りになります。
実感しないと、人は行動しない
当時73歳のルーシーさんを見て、
「こんなにしなやかに動ける73歳なんて、ありえない!」
と内心叫んでいました。と同時に、その人を近くで見ないとわからない「しみ」や「しわ」方面で、どれだけ「見た目」を気にしているのかが分かりました。
自分の「しみ・しわ」は鏡を使えば、その場で自分一人で簡単に見ることができますが、「動き」はリアルタイムで見ることができません。実感しにくいことに、人は「あせり・恐怖」を感じないし「自己投資」もしないのです。