フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

鏡の国のアタシ

今年のお正月以降、5〜10cmヒールの靴を履いたままでいるような感覚です。視点が高い位置にあるので、遠くを見渡せたり、高い位置にある物が見えたり、目に入ってくる物や光景がこれまでと違ってたいへん楽しいです。(展望台で、望遠鏡をのぞいているような感じです)

身長168cm

私の身長は168cmですが、周りの人も本人も、私を「それだけの身長がある人間」とみていませんでした。
  ・私自身は自分の身長を160cm前後と感じ
  ・周りの人達も、その位の身長と感じ
そばに寄って並んで立たない限り、私も相手もお互いの身長差に気がつきません。知り合ってずいぶん経ってから、ある日突然「あれ?Reikoさんって背がたかいんやね。何cmあるの?」という質問が出てきます。相手からその質問が出てきた時に、実は私も「あれ?誰々さんは、私より背が低い??」とやっと気づくことの繰りかえし。

シンデレラの身長

この、
  A. 実際の身長(168cm)
  B. 私のボディイメージの身長(160cm前後)
  C. 周りの人が抱く私の身長
の差を、成長期以後、折に触れずっと感じていました。別にマイナスイメージとしてとらえていたわけでなく、「なんか不思議だな」と思っていただけですが。


ボディイメージの160cmが、私の中で強く長く続いたものですから、ATMレッスン*1後「背が高くなった」と感じても、シンデレラのように時間がきたら魔法がとけて、元の“160cm前後”に戻る、ことも当然のように感じていました。
一過性の身長、仮の身長、まぐれの身長です。

ATM中に大発見!

それが、冬のフェルデンクライス講習会*2のATM中、突然

ちょっと待てよ。
私の身長って160cmじゃなくて、168cmだ!
今のこの感覚が、本当の私だ★

という “これって大発見!?”といった風のうれしそうな声がどこからか聞こえてきたからびっくりです。その一方で

今ごろ何ゆうてんの?

という別の小さく冷めた声も聞こえていたから、また面白い。
こうして内部感覚的に168cmの身長を“発見”したあとは、「5〜10cmヒールの靴を履いたまま」状態です。(くたびれてくると、シュルシュルっと元の160cmに戻ってしまいます)

歯磨き中にも発見!

そして昨日、もうひとつ面白いことを発見!
歯磨きしながら、鏡に映る自分をぼんやり見ていると、突然

うわっ!
私って、けっこう背が高いんや!

と気づいてまたびっくり。

これまでは、
  A.私の横に並ぶ誰かと比べて「高い低い」
  B.視点が高くなるといった内側からの「高い低い」
というふたつの感覚でしたが、それに「客観的な高い低い」が加わりました。



鏡の中にいる自分を、第三者のように見たのです。動物が、鏡に映る自分の姿をみて「他人」と認識し、鏡面をつつくのに似ています。(「つつく」ことはしませんでしたが、しばらくの間“鏡の中の私”を“鏡の外の私”が不思議そうにながめていました)


自分の姿(身体)を、自分の脳はどうとらえているか?
そして、それにどれだけ影響されているか?
かなりおもしろいです。

*1:ATM:
Awareness Through Movement動きを通した気づき
フェルデンクライスメソッドのグループレッスン
指導者の声による動きの指示を聞いて、動いていく
お手本や動きの例は示されない

*2:FPTP京都、第6セグメント、2008年12月27日〜2009年1月8日