フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

みんな誰かが悪い?

一面を使った新聞広告「河合隼雄講話集」(ユーキャン)に載っていた一文

(相談に来る方の話を)聞いていると、みんな誰かが悪いんですね。中には「もう先生、お父さんに言ってやってください」とかね。「子どもに言い聞かせてください」とか言われるんですよ。
言い聞かせて治るんだったら、私の商売はしなくていいんで(笑)


これを読んで思い出したのが

What would you like to do?
あなたは何をしたいですか?

です。フェルデンクライス・メソッドの個人レッスンの始めに訊かれる言葉です。

誰か(何かを)を悪く言うのは、
  ・自分は変わらなくていい
  ・自分が何をしたいのかを見つめなくていい
  ・自分を被害者にしておける
  ・自分を上位においておける
便利な方法です。これまで、私もたーくさんしてきました。
変化すべきは相手で、その具体的な方法を考え出すのも相手の仕事。相手のせいで、これまで自分が苦労してきた、嫌な思いをしてきたんだから、それくらい当然。


What would you like to do? の答えが「誰かを変えたい」なら話は別です。「誰かが変わってほしい」とは違います。主語が「私」か「誰か」では大違いです。

でも、そもそも「誰かを変える」なんてことできるのでしょうか?


相手のどこがどう悪いと、他人を見て答えを出し、責めたり悪く言うより、
What would you like to do? と自分の内側に訊いて、その答えを元に、その答えを実現するために行動するほうが、ずっと楽しそうです。