ストラビンスキーの言葉とフェルデンクライスの「制限(抑制)」
行動にしばりをかけた方が、
私にとっての自由はより大きく、
意味あるものになる
作曲家ストラビンスキーの言葉として、紹介されていました。
(朝日新聞グローブ、2009年7月27日第20号、G-8頁)
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これを読んで思い出したのは、フェルデンクライスのグループレッスンです。
レッスンでは、
・両肩を抱く
・脚を組む
・首を側屈させる
・腕を肩の高さに上げる
・etc
といった姿勢を保ったままで動いていきます。これらの姿勢が「(動きの)しばり」になります。
この「しばり」のせいで、思うように動くことができません。
例えば、
・仰向けに寝て
・右膝を立て
・右手は左腋下に入れ
・左手は右肩を横から持つ
(自分の腕で自分自身をハグしているような形)
この姿勢から、片方の肩を床から離し、上半身が左右に転がる動きをします。
腕が肩に巻きついているので、上半身は“一塊”で、しかも動きの自由度が小さくなります。
こうして制限を加えることで、制限されていない身体の部分にある(隠れている)「自由」を探します。
この「しばり」がないと、本来、身体が持つ「自由」を見つけることは難しいと思います。
フェルデンクライスのグループレッスンでは、身体の向きや手足の置く位置、腕脚を使って、身体に色々な制限を加えたり、組み合わせることで、身体にとって、脳にとって、意味あるものになります。
何より、ポーズといった静止状態でない、「しばり」の下、動きながら「自由」を見つけていく愉快さがあります。