フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

スイミン学習

リズムが単調なせいか、意識して低めにしている声のせいか、私がグループレッスンの指導をすると、参加者の多くが一瞬「眠り」ます。そのままグーグー熟睡する方はいらっしゃらないのですが。


もう少しテンポを上げた方がいいのかな?と思いながら、いつものようにレッスンを進めていた日のこと。参加者は、指示通りに、膝を立てたり伸ばしたり、手を床に着いたり戻したりされているのですが、どうも動きが怪しい。一瞬動きが止まってしまうことがあって「ああ、(眠りに)落ちる寸前かも」と思いながら見ていました。


その時のレッスンは、ハヴァ・シェルハヴさんの本
“A guide to Awareness Through Movement”
18 Lessons based on the Feldenkrais method

の中からLesson 6“Improving upright organization = A series of 3 lessons : 2nd in the series~ lying supine”(「立位の改善シリーズから2つ目のレッスン:仰向きに寝て」)です。
「ブリッジ」の動きを分解して、パーツから組み立てて、最終的に「ブリッジ」を完成させる、そんなレッスンです。


レッスン参加者の一人は
これまで、一度もまともに『ブリッジ』ができたことない
とおっしゃっていました。その方が半分ウトウトしながらレッスンです。内心「これは、最後にブリッジできはらへんやろな〜…」と結末を覚悟すると同時に、「やっぱり指導する時の声とかテンポを考え直さないとアカンみたいやなあ。でないとレッスンにならへん。」と考えていました。


そして、レッスン終盤。「では、ブリッジの動きをしてもらえますか?」と促しました。すると、少し考えるようにゆっくりと骨盤が床から離れ、体幹部も持ち上がり、そしてしっかり床を押している手の平の助けがあって頭はぶら下がるように床から離れていきます。
?????
滑りやすいアルミ・マットの上で不安定な姿勢をしているからでしょうか、少しズルズルと滑っていきます。それでも、その方はもう一度挑戦。やっぱりブリッジができます。


レッスン終了後、その方とお互い顔を見合わせて「???」です。だって、
途中ちょっと夢みてました」とおっしゃるような状態だったのですから。
私が「マットが滑って、ブリッジやりにくかったでしょ?」と訊くと、「じゃあ、靴下脱いでやってみます♪」と再挑戦。


なんと今度は、更にきれいなブリッジが現れました。おへそは天井に向かってスルスルと伸び、背骨はきれいなカーブを描き、胸骨もきれいにしなっています。その上、つま先で立っています!!
で、再び顔を見合わせて「???」です。


疑問
A)参加者の眠りを誘う私の指導はこのままでいいのでしょうか?
B)眠りに落ちるか落ちないかのところでも脳は学ぶのでしょうか?

後日談
初ブリッジに気を良くしたその方は、当日夜にもう一度挑戦してみたそうです。ところが、魔法がとけたようにできなくなっていたそうでガックリ。翌朝、気を取り直して「できるかな?」とチャレンジしたところ見事できたそうです。キーワード(ポイント)は「睡眠」なのでしょうか?