不思議なやりとり〜「勉強しなければだいじょうぶ」五味太郎/著
五味太郎さんの本
「勉強しなければだいじょうぶ」(朝日新聞出版)
この本の一番のおもしろさは
五味さんと聞き手の内海陽子さんの会話が微妙に噛み合っていないこと。
聞き手の言葉を読む度
「ねえねえ、五味さんの話を聞いてる?」と訊きたくなります。
「学習人」(五味さん)と「勉強人」(内海さん)の会話のような展開なのです。
(「学習人」「勉強人」は本の中に登場します)
もし、「五味太郎さんのお話を『勉強人』が聞いたら…」という設定で
内海さんがこの本を編集されているのだとしたら、成功しています。
(内海さんは聞き手&編集)
五味さんのお話から
ちょっとずれた感じのする相槌や質問がたくさんあることで、
「学習人になろうよ」「学習人でいようよ」が浮かび上がってきています。
もしかすると、この本は
五味太郎さんとの「対話」を通して出来あがったのではなく
五味太郎さんがお題についてだぁ〜っと喋るのを
単にまとめたものなのかもしれません。
ワークショップデザイナー育成プログラムを受講中の私には
タイムリーな一冊です。