感情はわかる
まるで記憶をしまった引き出しの鍵を
一つずつなくしていくようです。
私たちの記憶に残るのは
何を言ったかではなく、言い方です。
感情は分かります。
病名を背負いつつ、
いかに前向きに生きるかを学ぶ
長い旅が続いています。
(朝日新聞夕刊2012年9月27日付)
(連載「ニッポン人・脈・記〜認知症のわたし2」)
記憶に残るのは、言い方だけではありません。
どう言ったか
どんな表情をしたか
どう触れたか
どのような振る舞いをしたか
どう対峙したか
赤ちゃんから高齢者まで
家族から他人まで
健やかな人から病む人まで
自分自身の内面まで
感情は伝わり、記憶に残ります。
上の引用は、クリスティーン・ブライデンさんの講演でのお話です。