フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

便利にも不便にも身体と脳は慣れる

机や椅子、洗面台など家具の高さが変わったり、
コップや調理器具の置く位置が変わったり
包丁やお鍋、文具、PCなど道具そのものが変わったり
友人のお宅にお邪魔したり
施設の会議室や調理室を利用したり


といったがあると「(いい感じ)」「(ちょっと不便)」といった
快/不快、便利/不便、Hit/Miss を
脳ミソがあれこれ言い始める前に、身体が音を発しています。


ところが…快は即!!慣れますが、不快も時間がたてば慣れてくるのです。
「わ〜、この高さ腰にきそう」「この位置だと使いにくい…」であっても
何回か使っていると、その環境が当たり前になってきます。
当たり前になるには、身体がその環境に合うよう工夫してくれているのですが。


当たり前になると、改善しなくちゃという気持ちが薄れてきてしまいます。
そして、その不快さ・不便さがなくなったわけではないのに
そのまま使い続ける、居続けることになってしまうのです。


慣れる、というのは大切な機能だと思いますが
不快/不便に慣れてしまわないでいるのは時間・回数との競争かもしれません。
身体は賢いのでどんどん対応していきます。
身体が発した「イヤ!」「ヘン!」「キモチわるい!」に対処するには
何がイヤなのか? どこがヘンなのか? どうしてキモチ悪いのか?
などを分析して、じゃあどうすれば解消されるのか?を考え
具体的に身体を使って動く(行動する)必要があります。
これは「言うだけ」では済まないので、ついつい後回しになりがち。
そのうち身体も脳も不便にも慣れてしまう…
「これが当たり前」「前からこうだった」という展開が繰り返されます。



フェルデンクライスのグループ・レッスンを受けていると
身体からの不便・不快などの警告がはっきりしてきます。
言い換えると、身体にとっても快・便利(楽)がはっきりしてくるのです。
それらをこれまでのように見て見ぬふり、聞いて聞こえぬふりをせず
何か手を打ち始めたらしめたものです。


「これが当たり前だと思っていた…」な勘違いを減らし
自分にとって楽な環境を整えていくためにも
動きのお手本が示されず、動きの指示を耳で聞きながら
“自分の”身体と頭と心で感じて⇔考えて⇔動くそのプロセスを大切にする
フェルデンクライス・メソッドはお勧めです。