モニター越しじゃなく生で見ようよ
夏休みの子ども向け体験教室をのぞいてビックリ。
同伴する保護者はわが子の姿をカメラに収めることに夢中で
子どもが何を体験しているのか見ていない。
カメラの小さな液晶モニタ越しに見えるのは「画像」。
それらは体験教室全体の文脈から切り離されている。
「もうちょっと左寄って!」
「手を上げて!」
「こっち向いて!」
カメラマンから指示が飛ぶと、子どもは体験よりもそちらに従う。
日頃体験できないことを体験するためにやってきているのに
子どもの時間・体験がブツ切りにされている。
だから、彼らは何とも落ち着かない目をしている。
好奇心が寸断されてしまうのだから。
だから「保護者の方も一緒に触ってみてください」と勧められ
カメラから手を離れるとと親子共に様子が変わる。
子どもは体験に入っていくことができ、親の好奇心も顔を出し始める。
モニター越しだと、子どもは「見守られている」感がないんだろうな。
子どもは「安全基地」があるのとないのとでは
初めてのことへ挑戦する態度がずいぶんと違ってくる。
「見てくれてた?(見守ってくれてる?)」と
子どもは何度も親に確かめながらチャレンジしていく。
子どもは親の「見ているよ!」の視線を感じたら
「やってみたら?」と言葉で勧めなくても(命令しなくても)
好奇心のままに手を出し足を出し、言葉も出します。
しかし、カメラは曲者だな…。