その声だから、つながったのかも
「コンピュータが仕事を奪う」
新井紀子/著、日本経済新聞社/刊
この本を手に取るきっかけになったのは
2014年1月5日放送の「ラジオフォーラム」での
番組パーソナリティ・湯浅誠さんと数学者・新井紀子さんのお話から。
(コンピューターが、未来をどう変えるのか〜人工知能の最前線から〜」)
番組Podcastを聞いて、ひっくり返りました。
「え〜〜〜!?新井紀子さんってこんな声の方なの!?」
(矢野顕子さん系のお声といいましょうか)
「数学者」「『ロボットは東大に入れるか』の先生」から
勝手にイメージしていた声と相当かけ離れていたのです。
「この声の主のお仕事は何でしょう?」というクイズがあれば、
正解者ゼロでしょ…と思うくらいのギャップ。
でも、2-3分でその印象はどうでもよくなりました。
湯浅:一昨年の9月でしたかね?
新井:はい。
湯浅:オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーンさんが出した論文が割と話題になった、と。
新井:なりましたね。
湯浅:で、何を書いて話題になったかというと、あと10年で消えてしまう職業を紹介している、と。702の職種を調べて、コンピュータがこの状態で発達していくと、この702の業種の中で何がなくなっていくか?ってことを調べた論文だってことなんですけどね。
新井:そうですね。なんかアメリカの雇用の40%くらいが機械に代わられるだろう、みたいな予測をされたんですよね。
湯浅:実は新井さんも2010年、これに先立つこと3年「コンピュータが仕事を奪う」という本を出されていると。それで、そのオズボーンさんが「こういう職業が消える職業、無くなる仕事」ということで挙げているリストっていうのがですね紹介されていて、ちょっと今これ一緒に見たいんですけれど。うーん、いろいろ挙がってるんですよね「銀行の融資担当者」…
新井:まちがいないですね。
湯浅:まちがいない…
新井:まちがいない。
……
(「ラジオフォーラム」2014年1月5日放送)
第104回「コンピューターが、未来をどう変えるのか〜人工知能の最前線から〜」
この最後の部分、消えていく職業「銀行の融資担当者」に間髪入れず
新井さんが「まちがいない」とおっしゃり、
その後の湯浅さんの反応に一部かぶさるように更に「まちがいない」。
「ギャップあるな〜」と感じていたお声の印象を吹き飛ばし
「消える職業って?」「銀行の融資担当、ふ〜ん」と他人事だったのが
リアルな現実、自分と関係する事として頭の中でバンッとつながった
新井さんの「まちがいない」という一言。(その言い方)
それで、急いで上の本を手に入れた次第です。
パラパラめくって数式が目に入ったけれど、今回は読み通せるかな?
これまで「見て」「聞いて」「考え」「感じ」てきたことが
何をきっかけに頭の中でつながり、自分事としてとらえ始めるのか
…わからないものです。