フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

左右選手交代

利き手中心の動作を、反対側の手でやってみると
利き手(主役)は普段何をしているか?ということより
反対側の手が何をしているか?が見えてきて興味深いです。


例えば、スポンジを手にして食器を洗う動作。
スポンジを持つ手を左右交代してみます。
上手くいきません。
うまく洗えないだけでなくて水跳ねもひどい。


すぐに、いつものやり方(利き手にスポンジ)に戻します。
動きの違いを観察して、なんとなく掴んだ気になったら
もう一度左右の手を交代。


すると、動きが改善しています。
何が変わったかというと、スポンジを持つ手の動きではなく
食器を持つ利き手なのです。


普段、動きの主役を担う利き手は
「動いてなんぼ」という意識が強いのか、
じっとしておいてほしい場面でも無意識に動きがち。
スポンジを持つ手も、食器を持つ手(利き手)も両方動けば
上手く洗えません。主役は一人でいいのです。


今の役割は何か?を理解すると、
左右の手の動きに調和がとれ始めます。
もちろん、いつものような速さではありません。
それでも、利き手ほどの経験(数)を積んでいないのに
上手くやってのけます。


この学習能力の高さには、ちょっと驚きます。
小さな子が、同じ月齢・年齢のお友達の様子をじっと見た後、
これまで出来なかった動きをヒョイと実現するのに似ています。


左右の手が学び合う様子を見るのがおもしろくて
いつも利き手でしていることを「選手交代!」して観察しています。


利き手は何をしているのか?
利き手じゃない方は何をしているのか?
何をしているから下手になり
何をしていないから上手くいくのか
「間違いさがし」ならぬ「違いさがし」です。