フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

FTM(Fantasy Through Movement)??

フェルデンクライス・メソッドには2種類のレッスンがあります。

    ATM:グループレッスン、Awareness Through Movement=動きを通した気づき

    FI:個人レッスン、Functional Integration=機能的統合


そのATM・FIレッスンがうまくいくと、内側で非常に面白いことが起こります。
先日一人でATMをしていた時のこと。
動きの指示を実行しようと思った瞬間に体を緊張させる癖のある私は、
 3大緊張発生地:首・奥歯・肋骨下部
を緊張させないように意識していました。そこに緊張が生まれたら、緊張が低下するか無くなるまで動きを小さくする(あるいは、動くことそのものをストップする)を繰り返しながら進めていました。すると不必要な緊張がなくなった瞬間があったのでしょう。動かそうとしている体の部位の周囲の筋肉がおしゃべりしていることに気づいたのです。

  筋肉A : 骨盤持ち上げろ、っていう指示が出てるよ
  筋肉B : 私関係ないもん
  筋肉C : ワシが働けばいいんだろ?
   (一度動いてみる)
  筋肉C : なんか、思うように動けないぞ。
  筋肉A : 私もなんかしんどい。
  筋肉B : ……
   (もう一度動いてみる)
  筋肉B : ちょっと待ってね。もしかしてこうしたら上手くいくかも。
   (また動く)
  筋肉AC : おお〜っ!楽に動ける!
  筋肉B : うふふ。
   (もう一度動く)
  筋肉ABC : うわーい、うまくいく、うまくいく!!

登場筋肉をA・B・Cの3つにしましたが、実際はもっと皆でわいわいやっているようです。舞台には登場しているけれど話さない筋肉もいますから。
彼らの邪魔をしないように、静かに様子を見ていたらこのような展開になるようです。空想でも妄想でもなんであれ、私の中にそうした存在とそうした動きがあることに、一人驚き、面白がり、楽しんでいます。
似たようなことは、ロビー・オフィアーさんのFIレッスンやフランク・ワイルドマン博士のFIレッスンで強く感じています。また、Study Groupの勉強会でFI練習をしている時にも感じることがあります。(ある意味、強烈な感覚です)私が普段「意識」している部分(思考している部分)とは違う場所でこうしたことが起こっていると感じます。ですから、「考える」ボリュームを下げて、「感じる」ボリュームを上げておかないと「おしゃべり」は聞こえてこないのです。そして、またおもしろく不思議なことに、静かに彼らの様子を見ていた「意識」がそこから何かを学ぶらしく、ATMやFIが終わると、動きの質が変わると同時に、物の見方・考え方も少し変わるのです。
Awareness Through Movement(動きを通した気づき)ならぬ
Fantasy Through Movement(動きを通した空想)です。