来た道を戻る
キャーキャーワーワーとあちらこちらへ行こうとしていた私の内臓たちも、落ち着きを取り戻してきました。あれほど賑やかだったのに、今は大変大人しくなっています。内蔵が定位置に戻り始めると、重く感じていた体も半分〜3分の1程度に軽くなりました。「だいぶん、調子が戻ってきた!」と喜びながら、ふと鏡に映った自分の姿を見るて愕然。姿勢が崩れたまま…。背中・肩に何匹猫を載せているのか、と思う程ひどい形をしています。身体の内部的に「調子が良くなった」という感覚と、外部とは一致しないようです。
身体が重くても、仕事はあるし家事もあります。身体が重いなりにゆらゆらのろのろといつも通りに動いていきます。フェルデンクライスを学ぶようになってから、こうした自分の身体のしんどさや痛みをよく観察するようになりました。観察すると同時に慌てなくなったと思います。どうしょう?誰かなんとかして!何か即効性のある薬か何かない?という風にバタバタしなくなりました。症状・観察・対応・生活を分けて捉えるようになったと思います。
私A:身体が重い〜…しんどい〜…
私B:どう重いんだろう?今の状態に対処できることは何かな?
私C:冷やさないようにして、消化の良い温かい物を少し摂って。
私D:仕事・家事はそれなりにするよ。
フェルデンクライスでよく言われる動きの分化(differentiation)のようなことかもしれません。「身体が重くてしんどい」だけの塊になって行動しない、という分化です。分化させるには感覚・観察・試行が大切です。感じて、観察し・試し続けるとなかなかおもしろくなってきます。(体を動かすことは大きなエネルギーが必要ですが、脳を動かすことはそれに比べると少しのエネルギーでOKです)
今回のことで、身体は通ってきた道順の通りに戻っていく、ことを改めて感じました。(細かい部分ではなく、大枠です。また外傷性の場合は別です。)
- 何となくイライラしがち
- 何となく気だるい・眠い・朝起きられない
- 何だかやる気が出ない
- 胃が水風船のようにぶら下がってきた→アゴが出てきた
- 腸が定位置にいない→腰が曲がってきた
- 内臓が重い、内蔵を引きずって歩いているみたい→姿勢なんか構っていられない
- 地球には重力があることがよーくわかりました→体を床に置いたままにしたい
- …
今はこの逆を順々にたどっています。
内臓が重い時にやる気なんて出てこないのです。
でも今はレッスンCDを聞きながらATMをする気持ちも出てきつつあります。
明日あたりは、朝も起きやすくなりそうです。