フェルデンクライスで『ほめほめ』大会
筆者は大学の授業で「ほめほめシート」を用いて
ほかの学生達の良い点を指摘しあうようにしている。
……単に「良かった」などといって褒めるのではなく、
具体的な行動などのうちから良い所を指摘することはお互いを成長させる。
2008.8.24付朝日新聞別刷紙be on Sunday−Wonder in life−連載記事
『心体観測−常識ずらしの心理学?』(筆者:立命館大学教授 サトウタツヤ)
を読んで、フェルデンクライスの講習での練習を思い出しました。
6〜8人1組になってATM指導練習をし、その後グループ内で互いの感想を発表する、というものでした。(ATM=フェルデンクライスメソッドのグループレッスン)この感想発表のテーマが「相手の良さ・強み・才能を発見しよう!」でした。『評価をしない』ことも大切なポイントの一つでした。
「相手の良さを見つけて、評価をせずに、それを発表する」ことが成立するのかな?と正直なところ不安に思っていました。グループ内発表には20〜30分間の時間が与えられます。その時間を持て余すことになるのでは?と思っていたのです。
杞憂でした。
相手の良さを見つけ具体的に指摘することが、こんなに楽しく盛り上がるものとは思いもしませんでした。
私達のグループでは、練習中に各自が抱いたかもしれない疑問・質問はさておき、「相手の良さ・強み」を発表し合う『ほめほめ大会』になったのです。「ほめほめ」がリズムにのると、「こんな点も良かった」「あれは助かった」etc…がメンバーからどんどん出てきます。「私も○○さんのこういう良さを見つけた」と先に発表した人が気づかなかった点を他のメンバーが次々と挙げていきます。「良い点」を無理やりひねり出していたのではない盛り上がりで、あっという間に時間終了となりました。
良さ・強みを発見するだけでは不十分で、それらを当人に、皆に伝えることが大切なようです。
このATM指導練習+感想発表が、単なる
- 意外と『良さ』って見つけられるものやね
- 「ほめほめ」で楽しかったね
- いい雰囲気の練習で良かったね
というものでなく『良さ・強み・才能を見つける』ことが、
- フェルデンクライスのATMレッスンを指導する上で重要な土台なるだろう
- 他人との関わりの中で、相手を見る視点次第で、こうも気持ちが変わるものなのか
- 相手の良さを見つけ伝えることが、相手のためだけになるのではない
と私に気づかせる内容だったと思います。
少し緊張もしたけれど、楽しく明るい雰囲気の中で、頭でない部分で大切なことを学んだ練習でした。
『強み』といえばこの本を思い出しました。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
- 作者: マーカスバッキンガム,ドナルド・O.クリフトン,田口俊樹
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2001/12/01
- メディア: 単行本
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