フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

薬では届かないこともある −おばあちゃんとのおしゃべりから

「按摩さん呼んできてんか」っておばあちゃんに言われて
小さい頃、橋の向こうまでよう呼びに行ったわ


おばあちゃんが按摩してもろたはんのを見ててよう思てん
痛いとこあんのやったら、おくすり飲まんと効かへんのとちがうの?って。
そうか おくすり塗らんと治らへんのとちがうの?って


でも、按摩おわったら、おばあちゃん「楽になったわ」て言わはるし
くすり飲んだはらへんし塗ってもいはらへんのに不思議やなあ、って。
そしたら、おばあちゃんが
おくすりでは届かへんこともあんのんえ」って。


今、こうして体 触ってもろてたら、
おばあちゃんが言うてはった意味がようわかるわ。
薬やのうても体は楽になるんやなあ

戦前(昭和10年頃)のお話です。
この中の「おばあちゃん」は明治の初め生まれです。
按摩さんとは、今の「あん摩指圧マッサージ師」(←これで一つの国家資格です)のことです。


上の京都弁を訳します


「按摩さんを呼んできてちょうだい」とおばあちゃんに言われて
小さい頃よく橋の向こうに(住む按摩師を)呼びに行っ
 

おばあちゃんが按摩してもらっている様子を見ていて思ったことが
痛いところがあるなら、薬を飲まないと効かないのでは?
または、薬を塗らないと治らないのでは?
 

でも、按摩が終わると、おばあちゃんは「楽になった」って言うから
薬を飲んだり塗ってもいないのに不思議だなあと。
すると、おばあちゃんが
「お薬では届かないこともあるのよ」って。


今、こうして体を触ってもらっていると、
おばあちゃんが言ってた意味がよくわかる
薬じゃなくても体は楽になるものなんだね