フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

驚きが学びを促す


ご飯にすし酢を加えて「すし飯」を作る動きのこと。
すし酢を回しかけた後、しゃもじでご飯を切るように混ぜますが
子どもの頃は、母がしゃもじ役、私がうちわ役でした。
母がしゃもじでかきまぜる時、側で私がうちわであおぐ


これを一人ですると…。
右手にしゃもじ、左手にうちわ。
右手でお米を切るように混ぜ、
左手のうちわでパタパタあおぐ
左右で違う道具を手にして、違う種類とリズムの動きをする。


右手に意識を向けると、左手の動きが止まり
左手の「あおぐ」動きを意識すると、右手は変な動きに。
(そもそも、左手は「あおぐ」が出来ていません)
左右の動きのリズムはおそろいになってしまいます。


子どもの頃「うちわで手早くあおぐ!」を言われていたので
その言葉が頭にあって、焦って更に動きが怪しくなります。


「しゃもじ」と「うちわ」左右持ち替えてやってみると…。
右手の団扇は「あおぐ」が動きもリズムもできています。
左手のしゃもじは「(ごはんを)切る」ができています。
これに「混ぜる」動作を意識したら…できました!


最初の「右:しゃもじ、左:うちわ」のチグハグな動きが
うそのようです。再び左右の道具を持ち替えてやってみると…。
あれだけギクシャクちぐはぐな動きをしていた左手が
うちわ→しゃもじ→うちわ、と持ち替えたらまともに動いています。
右手のお手本を見て学んだような動きです。


「右:しゃもじ、左:うちわ」が上手くできず
「右:うちわ、左:しゃもじ」では、すんなり上手くいった。
この驚き(こっちだと左右どちらも上手く動かせる!)が、
左手の学びを一気に進めたようです。


ある一場面だけから「できないんだ…」「苦手…」と決めつけず
ちょっとやり方を変えると、なにかが起こるかもしれません。
できないシーンを繰り返すより、目先を変えることで
脳が学び、身体(動き)が変わります。


この動きにおける左右の学びは、とても興味深いテーマです。