足し算より引き算
フェルデンクライス・メソッドの個人レッスンを受けた時
「ムダな動きが多い」
「ムダな筋肉の緊張が多い」
etc…と、身体や動きについてアドバイスがありました。
“ムダ”と聞いて、
内心「もう少し別の言い方があるでしょ〜」と思いましたが
「不必要な」と言われても同じように感じていたとも思います。
たとえば、電気や水、食べ物について「ムダづかい」と聞くと
それがどのようなことを指すのかイメージがあります。
「節約」「エコ」といった言葉や映像などを通して
子どもの頃から触れているからでしょう。
何より、自分の外にあることですから、とらえやすい。
ところが「ムダな動き」と言われても
おそらくビデオ撮影したものを見せられても
それが自分の身体や動きの何を、どういうことを指して言ってるのか
わかりにくいのです。(わからないのです)
まして「一生懸命」「力いっぱい」「思いっきり」「必死に」
…といった言葉が『動き』の周りには溢れています。
動きについても「足し算」がメインです。
(足していけば、動きが改善する、向上する…といったイメージ)
だから「ムダな動きを省いて」と聞くと
それを実現するために、別のムダな動きを足してしまう…
といった展開になりがち。
自分が何を足しているのか、その足し算は必要なのか
を一つ一つ見ていく必要があるようです。
なんてったって「ムダ」が何十年にもわたって積まれてきている
私の身体なのですから。
それにしても、足し算が習い性だと
足すことを止める→引き算をする、がなかなかできないものです。