フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

言葉を選ぶ

先日フェルデンクライス・プラクティショナーの方にお会いしました。この方が在籍されたFPTPFeldenkrais Professional Training Program)で、何をどのように学んできたかといったお話を聞きました。その中で印象に残ったのが、彼女がFPTPで学び始めて早い段階で講師から言われていた言葉です。

(話す前、言う前に)言葉を選びなさい
今から、言葉を選んで口にする練習をしておきなさい
(あなたたちは)言葉で人を動かすのだから

これはグループレッスンのATMを指導する際の注意点だと、私には聞こえました。(個人レッスンのFIでも言葉はもちろん重要です)


ATMレッスンでは、言葉だけで動きの指示をしていきます。どの言葉を使うかで、動きのイメージのしやすさが変わってくるからです。


今、私は本に書いてあるATMレッスンの内容を読んで、自分の声を録音しています。その録音を聞きなおして、声や言い方をチェックしている私にとってこの言葉はよくわかります。


録音した私の声を聞いていると、「声」や「言い方」以前の問題があることに気づきます。「言葉」です。録音した自分の声に向かって
  そんな言葉では、動きがイメージできない!!
  その言葉では、動けない!!
ダメ出しの連続です。


決して、本に書いてある通りに読んでいるのではないのです。自分がレッスン受講者だったらと想像し、どういう「動きの指示」なら動きをイメージしやすく・動きやすいかを考えて、別の言葉に言い換えたり、付け足したりしています。それでも
   「もう一度脚本を書きなおして来い!」
と自分に向かってダメ出しです。


本番のATMレッスンで、複数の参加者を前にして、どれだけ「動きの指示」を伝えられるか?届けられるか?その元になるのは「言葉」かもしれない、と考えていたところに上のお話を聞いたので、ドンピシャリです。


ATMレッスンの動きの指示も、日常会話も、自分の気持ちや考えを口にするのも皆同じです。
   どうしたら、相手に伝わるか?
このことを意識する必要があります。伝えるための一つが言葉選びです。