止まっているとわからない
昨日書いた「呼吸のレッスン」。
後で内容を思い返した時「まずい!」となった。
あの書き方だと動きが止まってしまうのでは?と。
「息を吸いながら胸をふくらませる」
この一文を初めて読んだら「ふくらませた」時点で息を止めてしまうかもしれない。
意識的に息を止めるのが苦手になった私は
「ハイ、ある程度息を吸って胸がふくらんだら息を吐いて~」の動きの指示を
待たずにさっさと適当に吐いてまた適当に息を吸い始めるけれど。
故安井武さんのレッスンCDを聞くと、割とよく
「動きを止めないで、動き続けてくださいね」という言葉がはさまれている。
安井さんのレッスンCDは、実際のレッスンを録音したものだから
彼のレッスンに参加していた人で動きを止めていた方がいらしたのだろう。
レッスン内容が違っても「動きを止めないで」指導が入っている。
同一レッスンの中でも「止めないで」「止まらないで」とおっしゃっている。
フェルデンクライス・メソッドのグループレッスンは
動きの指示を耳で聞いて、身体を動かしていく。お手本や見本はない。
だから言い方次第では、動き続けずポーズになったり、
動きがやたらスピーディになったり、単調な繰り返し風になったりする
参加者があらわれても不思議じゃない。
そう、フェルデンクライスのレッスンでは「そこで動きを止めて」の指示がない限り
小さくても動き続ける。
伸びたり縮んだり、曲げたり伸ばしたり、倒したり起こしたり
伸ばしたままにしないし、曲げたままにしないし、倒したままにしない。
動いている中から見つける、気づく、そして変わる。