フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

ATMは「入力→出力→入力→出力……の輪」

(*一昨日3/16に受けた、ATM(Awareness Through Movement)レッスンの感想のつづき)
西京極コープパリティでのATMレッスンは、子供さんを対象にしている。今回は、小学3‐4年生位の子供たち(7,8人)と一緒に「股関節をやわらかく」をテーマに動いた。
子供たち向けなので、レッスン内容はシンプルである。このレッスンを主催するクラスメイト(FPTP京都(フェルデンクラス指導者養成コース)の同級生)は「ごめんね。簡単なATMで・・・」と恐縮していたが、かえって気持ちに余裕が生まれ、自分の動きをよく観察できた。


FPTP京都での講義や、仁和寺ワークショップ、そこでのATMは複雑である。(ジグソーパズルのピース数が多い)FPTP京都では、ひとつのATMを3分割し3日かけ仕上げることもある。そうした複雑なATMの場合、私はレッスンの(動きの)ゴールが見えないので「どこへ連れて行かれるの?」と少し不安を感じながら動いている。ATMの一連の動きが完成すると、「こうなるのか!」「こういう絵だったんだ〜!」と驚きながら、ほっとする。
このようなタイプのATMは、そのレッスン内容が初めてだと、自分の動きを観察する点が弱くなるように思う。【動きの指示】と【体を動かすこと】に脳の働きが占められ、肝心の【探索する=Explore】がお留守になる。

今回、コープパリティでのATMは、シンプルで、その上一度経験したことがある動きだったので、「探索」だけでなく「実験」もできおもしろかった。
体の動き・動かし方を探索したことを元に、

  • 「こういう動き方をしてみたらどうだろう?」
  • 「動かす方とは反対の側を意識して、動き始めたらどうなるだろう?」
  • 「体軸(=正中線)をイメージして動くとどうだろう?」
  • ……

と考え、実際に動きで試してみる。自分なりの仮説をたて、実験し、その結果をまた観察する。
入力→出力→入力→出力……の輪がグルグル回っている実感があった。
こうなると、大変おもしろくなる。動きは改善され、「こう動くべき」という内部イメージに変化が生まれる。変化が起こると、おもしろいので、また探索し実験し、また工夫する。
こうなると、こどもの遊びに似てきて、楽しくなる。