フェルデンクライス日記かもしれない

フェルデンクライス・メソッドについて感じたこと考えたことも書いています。

記憶の重みが変わる


産後クライシス
TV朝の情報番組で取り上げられたり、本のタイトルになっていたりします。
(009)産後クライシス (ポプラ新書)


私(初めての子ども)を妊娠&出産時、父の言動に関する母の記憶
  1)体調について嫌味なこと言われた
  2)陣痛が始まってるのに「散髪行ってくる!」
  3)分娩直前、退屈して「まだなら、何か食べるもの買ってくる!」
   (…で肝心の分娩時に妻の近くにいなかった)


2と3について、母は呆れたように語りますが
1については当時母が抱いた「腹立たしい」思いが伝わってきます。


出産前の「嬉しくない思い出」を聞いていた私は
出産後にも、そうした思い出があるか母に訊いたことがあります。
(上の1〜3は、子どもの頃から何度か聞かされていました)


すると、しばらく間をおいて、母は一言「あらへんな〜」。
私にしたら「え!?」です。
産前にいろいろあったんだから、産後だって当然あるでしょ
と想像していた私にとって予想外の答えでした。


母は私の問いで、その意味を思い出したようです。
出産後の授乳期という大変な時期に、父に助けられたことを。


3時間おきにミルクを与える時期、父は
「○○さん(母の名前)は夜中寝とき。ボクがミルクやるから」
と言い、夜中のミルクは父の担当になっていたようです。


これに母は大いに助けられたらしく
当時を思い出して「あれには助かった」と心底感謝しています。


母乳でなく粉ミルクだったから出来たことにしても
父のこの行動があったことで
母の元に「産後クライシス」は訪れなかったようです。
(他にも「おしめを換えてくれた」「沐浴をしてくれた」等
あったからなのでしょうが)


上の問いは、数年前に私が母に投げかけたものですが
それ以後、母の口から1〜3の言葉は聞かれなくなるどころか
代わって「あの時は助かった」が繰り返されることになり
母の中で記憶の重みが変わった点も興味深いことです。